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2010年2月21日 (日)

美しいものの観想が心に生み出す満足感

…しかし私自身としては美という言葉によって、
物体に備わっていて我々に愛もしくはそれに似た種類の
情念を生み出す一つもしくはそれ以上の性質
である
と定義する。

(中略)同じ趣旨にもとづいて私は愛という言葉
(これによって私が意味するものは、その本性が
何であるかを問わずすべて美しいものの観想が
心に生み出す満足感のことである)
を、欲望ないし色欲と区別する。

欲望は我々を駆って或る対象の占有へと向かわせる
心の活動力であって、それは決して対象が
美しいという理由で我々を刺激するのではなく、
それとは全く別の原因からである。

我々が特別美しくもない女性に対して
強い欲望を感ずることもあろうし、
その反面で同性たる男性もしくは他の動物に
備わる美に対して愛を感じはするが
些かも欲望を感じない場合もあろう。

この事実は美それ自体ないし美が生み出す
愛と呼ばれる情念が、たとえ時折は欲望と平行して
作用することがあっても
決して欲望と同じものではないことを立証する。

エドマンド・バーク『崇高と美の観念の起源』/第三編/一 美について(『エドマンド・バーク著作集1』中野好之訳・みすず書房p.99~100)

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