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2010年2月 4日 (木)

…資質の最上のものが表にあらわれるため

セイラはニールが会った女性のなかで、
態度が少しも変わらないはじめての相手だった。

ニールの足をはじめて見たとき、表情は少しも変わらず、
哀れみや恐怖や驚きすら示さなかった。
その理由だけでも、ニールが彼女に夢中になるのは予想できたことだった。

セイラの人となりのあらゆる側面を目にするころには、
ニールは彼女にぞっこんになっていた。

そして、セイラといっしょにいると、
ニールの資質の最上のものが表にあらわれるため、
彼女もニールに恋した。

テッド・チャン『地獄とは神の不在なり』(『あなたの人生の物語』浅倉久志・他訳・早川書房 p.399)

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