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2010年2月14日 (日)

「おお、フランケンシュタイン!」

※Spoiler Alert
小説『フランケンシュタイン』ストーリーの後半部を
推測できる台詞を含んでおります。

相手は止まって、驚いたようにぼくを見ました。
それからまた創り主の息絶えたからだに目をやると、
ぼくのことなど忘れたように、顔つきもしぐさも、
何か抑えのきかない激情に揺り動かされた様子でした。

「これもまたわが犠牲!」
と彼は叫びました。

「彼を殺しておれの罪は完成された。
このみじめな生もやっと終わりにたどりついたのだ!
おお、フランケンシュタイン!寛容と献身の人よ!

今さら赦しを請うて何になる?
自分がしたのはとりかえしもつかぬこと、
おまえの愛する者すべてを滅ぼして
おまえを滅ぼすことだったのだ。

ああ、もう冷たい。答えてはくれない」

メアリ・シェリー『フランケンシュタイン』(森下弓子訳・創元推理文庫p.291)

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